え!こんなにすごいの?FC2カウンター
私のブログはFC2カウンターを使っていますが、これで一番便利な点は、簡易アクセス統計グラフがついている事ですね。これを見れば、毎日どのくらいの人が見てくれるのかが一目で分りますから、更新する励みになります。また、来てくれる人の数がどのように変化するのかも分りますから、どんな記事が人気があるのかなんてことも教えてくれます。あとは何と言っても画像の種類が多い事ですね。ブログのデザインに合ったカウンターを3000種類以上から選ぶ事が出来ますから、とっても有り難い事です。私には美的センスがあまりありませんので、取りあえず一番かわいらしいものを使っていますが、センスのよい人でもきっと満足のいくカウンターがあるのではないでしょうか。
FC2カウンター
携帯にも対応した、デザインが業界最多3000種類以上の豊富なカウンターで、あなたのホームページのアクセス数をカウントします。
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初心者でもカンタン操作で、わかりやすい簡易アクセス統計グラフつきです。
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ニート、大人の社会を垣間見ること
ネタを振っておきながら、またまた時間が経ってしまったが、熱帯魚編を再開したいと思う。前回は、なんだかよく解らないディスカス屋さんと知り合いになったところまでお話しした。今回は、その続きを述べたい。
私の近所に突然現れたディスカス屋さんは、2000万円もの巨費を投じて開業したものの、経営コンセプトが全然現実的ではなく、おまけに店主さんは一度も熱帯魚を飼育した事がないという、おとぎ話のようなものであった。当然、このような店にお客さんが来るわけもなく、開業1ヶ月で瞬く間に店主さんの自信と意欲が削がれて行った。おそらくは店主さん夫婦の心細さから、私は妙に歓待されるようになり、勢い、繁々と足を運ぶ事になった。
そもそも私が疑問に思ったのは、一度も熱帯魚を飼育した事がないのに、どうしてディスカス専門店など始める事になったのか?と言う事であった。この疑問が抑えきれなくなった私は、ある時思いきってその疑問を店主さんにぶつけてみた。すると、店主さんは、”私は元々、とあるスポーツ選手でね。現役を引退した時のタニマチさんが熱帯魚問屋の社長だったんだよ。その問屋さんの勧めで退職金を元手に始めたのさ。”と答えてくれた。
私は、この返答を聞いた時、一気に私の知らなかった世界が目の前に現れた気がした。第一に、スポーツ選手が引退をすると退職金が出ると言う事を知った。それまで、私の思い付くスポーツ選手=プロ野球選手であり、彼等と退職金が結びつかなかったのである。その疑問を店主さんに伝えると、”スポーツ界では野球選手が特殊であり、ほとんどのスポーツ選手は企業か、あるいは協会に所属するため退職金があるんだよ。”と教えてくれた。第二に、野球と相撲以外にタニマチが存在するのか、と訊ねると、”世の中のスポーツ選手にはまずタニマチがいるものだよ。マイナーな男子スポーツでもほぼタニマチは付くけど、女子スポーツなど大変なものだよ。”という返答が返ってきた。
要するに、店主さんは現役の時のタニマチがめんどうを見てくれると言うのでディスカス屋さんを始めたと言っているわけであった。しかし、この話を聞くと、どうしても根源的な疑問が生じてくるのである。と言うのは、問屋さんならば、この店が成功するかどうかが解りそうなものではないか?親切な問屋さんが、どうして何もアドバイスを与えないのか?さすがに、店主さんに”どう見ても成功しそうにない経営法を執っているのは何故ですか?”とは聞けないので、それとなく、”問屋さんは経営についてどんなアドバイスをくれるのですか?”と訊ねてみた。すると、店主さんは、どう答えたか?それについては次回に述べたいと思う。
私の近所に突然現れたディスカス屋さんは、2000万円もの巨費を投じて開業したものの、経営コンセプトが全然現実的ではなく、おまけに店主さんは一度も熱帯魚を飼育した事がないという、おとぎ話のようなものであった。当然、このような店にお客さんが来るわけもなく、開業1ヶ月で瞬く間に店主さんの自信と意欲が削がれて行った。おそらくは店主さん夫婦の心細さから、私は妙に歓待されるようになり、勢い、繁々と足を運ぶ事になった。
そもそも私が疑問に思ったのは、一度も熱帯魚を飼育した事がないのに、どうしてディスカス専門店など始める事になったのか?と言う事であった。この疑問が抑えきれなくなった私は、ある時思いきってその疑問を店主さんにぶつけてみた。すると、店主さんは、”私は元々、とあるスポーツ選手でね。現役を引退した時のタニマチさんが熱帯魚問屋の社長だったんだよ。その問屋さんの勧めで退職金を元手に始めたのさ。”と答えてくれた。
私は、この返答を聞いた時、一気に私の知らなかった世界が目の前に現れた気がした。第一に、スポーツ選手が引退をすると退職金が出ると言う事を知った。それまで、私の思い付くスポーツ選手=プロ野球選手であり、彼等と退職金が結びつかなかったのである。その疑問を店主さんに伝えると、”スポーツ界では野球選手が特殊であり、ほとんどのスポーツ選手は企業か、あるいは協会に所属するため退職金があるんだよ。”と教えてくれた。第二に、野球と相撲以外にタニマチが存在するのか、と訊ねると、”世の中のスポーツ選手にはまずタニマチがいるものだよ。マイナーな男子スポーツでもほぼタニマチは付くけど、女子スポーツなど大変なものだよ。”という返答が返ってきた。
要するに、店主さんは現役の時のタニマチがめんどうを見てくれると言うのでディスカス屋さんを始めたと言っているわけであった。しかし、この話を聞くと、どうしても根源的な疑問が生じてくるのである。と言うのは、問屋さんならば、この店が成功するかどうかが解りそうなものではないか?親切な問屋さんが、どうして何もアドバイスを与えないのか?さすがに、店主さんに”どう見ても成功しそうにない経営法を執っているのは何故ですか?”とは聞けないので、それとなく、”問屋さんは経営についてどんなアドバイスをくれるのですか?”と訊ねてみた。すると、店主さんは、どう答えたか?それについては次回に述べたいと思う。
ゾンビーノ、って面白い?
10月27日から”ゾンビーノ”という映画が公開されるようです。ゾンビ物のシュールなものとしては、イギリス映画の”ショーン・オブ・ザ・デッド”なんかがまっ先に思い浮かびますが、この映画は予告編を見ている限りでは、ショーン・オブ・ザ・デッドのテイストにティム・バートンを振りかけた、と言ったところでしょうか(PRにもカナダ版”シザーハンズ”とありますが。)。異形の物と人間の交流物は今までに沢山出ていますが、この手の映画の正否は世の中をどこまで斜に描く事ができるのかにかかっていると思います。その点、本作は予告編を見る限りなかなかではないでしょうか。結構私はこの手の映画が好きですので、ロードショーしたら、見に行こうと思っています。
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カナダ版「シザーハンズ」!ゾンビ版「名犬ラッシー」!?
新ジャンル、ゾンビ・ファンタジーの誕生!
友達のいない少年ティミーと、彼の家にやってきたペットゾンビ”ファイド”の
奇妙な友情がとんでもない事件を引き起こしてしまう・・・。
世界中の映画祭で話題沸騰のゾンビ・ファンタジー『ゾンビーノ』はゾンビ映画
の持つ社会風刺の中に、楽しいストーリーとポップな色使いで繰り広げられる、今までに無い全く新しい映画です。『ゾンビーノ』は10月27日(土)、TOHOシネマズ六本木ヒルズ他にて全国順次ロードショー
出演:キャリー=アン・モス/ビリー・コノリー/ディラン・ベイカー/クサン・レイ/ティム・ブレイク・ネルソン
監督:アンドリュー・カリー
脚本:ロバート・チョミアック/アンドリュー・カリー/デニス・ヒートン
撮影:ジャン・キーザー 美術:ロブ・グレイ 編集:ロジャー・マチューシー
音楽:ドン・マクドナルド
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撮影:ジャン・キーザー 美術:ロブ・グレイ 編集:ロジャー・マチューシー
音楽:ドン・マクドナルド
シェーキーズは懐かしの味
私が高校生の時ですから、もう20年以上前になるのですが、渋谷のシェーキーズにはよく通ったものでした。その時から、ずっと人気なのが”月替わりメニューの食べ放題”でした。この間、昔を思い出して食べ放題に年甲斐もなく挑戦してみました。TAKOYAKIピザなど、どんなキワモノかと思っていたのですが、食べてみてびっくりですね。不思議な感じでとてもおいしいものでした。紅しょうががもっと強くてもよかったですね。残念なのは、昔はピザと言えばアンチョビだったのですが、最近は滅多に入っていません。アンチョビピザなど作ってもらいたいですね。若い人だけではなく、中高年の方も昔を思い出してシェーキーズに行ってみてはいかがでしょうか。
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お得なシェーキーズのバイキングで思いっきり食べまくってください。
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TSUTAYA DISCASは便利です
東京ならいざ知らず、地方に住んでいると借りたいDVDがいつも借りられている事って多いですよね。私が住んでいるところもそうです。見たい映画が”レンタル開始”と聞いたので、急いでビデオ屋さんに行ってもいつも先に借りられています。そこで、私はTSUTAYA DISCASを使う事にしました。ここを使うようになってから、新作DVDも見たい時に借りられています。もう一つ、品揃えが大変充実していますので、見たい映画が入荷していない、なんて事もありません。大変便利ですので、皆さんも是非お試し下さい。
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ベジフルーツはおいしいよ!
ベジフルーツを御存じですか?フルーティーな野菜としては、今まで”永田トマト”などが知られていましたが、そうしたものは特殊な栽培法法によって糖度を高めていたものでした。どうしても大量生産が出来ませんから、お値段がちょっと高くなってしまっていました。でも、このベジフルーツは糖度の高い栽培系統をロシアで選抜することによって特別な栽培法法を必要とせず、野菜の糖度を高めることに成功したものです。ですから、今までのフルーティーな野菜と比べてリーズナブルな価格にすることに成功しました。今回は、ピーマンを販売しているようです。興味のある方は是非どうぞ!
プレミアム野菜ブランド”ベジフルーツ”

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FC2ブログを使って良かったこと
私がブログを始めたのは人生の備忘録を単に作りたかったと言うのが理由であり、そのために40代の頭でもついていける簡単なサイトを探していた。幾つかのサイトを試してみたが、一長一短でちょっと敷き居が高く感じられていた。しかし、このサイトは、他のサイトに比べ、投稿した過去の記事の編集が容易にできるなど私が出会った中では最も使いやすいと感じている。また、背景のテンプレートが豊富なので、そうした点も初心者には有り難い。さらにアフィリエイトも様々な会社に対応している点が魅力だと思っている。あえて、一つだけ希望を述べるならば、Macにより対応して頂ければ完璧ではないだろうか。
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ニート、ディスカス屋さんに出入りすること
前回は、あるディスカス専門店に私が出会った話を振った。今回は、このお話についてじっくりと述べたい。
前回お話したように、当時若くて無鉄砲であった私は、熱帯魚屋と思われるショップにはほとんど売り込みに出かけた。ある日のこと、自宅から程近い場所にディスカス専門店ができたらしい、という話を聞きつけ、早速売り込みに出かけることにした。行ってみると、いかにもお金をかけて開業したと思われる、大変に贅沢な作りのショップであった。ちなみに、ショップの開業資金はまず場所、建物の立派さ、売り場面積、次いで内装、そして品揃えによってほぼ推定ができるのだが、そのショップの場合、どう少なく見積もっても1000万円は下らないと推定できた。”ずいぶん気合の入ったお店だな”と私は思った。店内では、店主さんの奥さんと思われる40がらみの女性が一生懸命掃除をしていた。一通り客のふりをしてぴかぴかの店内を見回すと、すぐにその店が極めてアンバランスなことに気がついた。というのは、販売されているディスカスはすべてがブランドディスカスで大層な値段が付いているのだが、器具の値段は異常に安かったからである。どう考えても、卸値だろうと思われるような価格である。一通り店内を物色した後、なんだか狐につままれたような気のまま、私は店主さんに手製の名刺を渡し、価格表を見せながら商談に入った。もちろん、ディスカス専門店であるから、だめ元なのであるが親切にも店主さんは”今はまだ水槽が安定していないので無理だけど、一ヶ月ほどしたらディスカスの残餌処理用にステルバイを50匹ほどもらう”と言ってくれた。加えて、私を業界歴の長い人と勘違いしたのか、大変丁寧な対応を見せてくれた。思わぬラッキーに私はすっかり嬉しくなり、”ずいぶんと豪華なお店ですねえ、さぞお金がかかったでしょう”とおべっかを使った。すると、店主さんは”そうでもないよ、まあ込み込みで2000万円くらいかな”などとこちらが仰天することを言った。思わず私は、”それは大変ですねえ、ディスカスを愛しているんですねえ”とフォローしきれていない返答をした。すると、驚くべきことに店主さんは”いやあ、熱帯魚を飼育するのは初めてでね。まとまった退職金が入ったからお店を出してみたんだよ”などと恐ろしい発言をした。まるっきりフォローのできなくなった私は、それでも一ヵ月後の再会を約してそのショップを離れた。
一ヵ月後、いやな予感がしたので、ステルバイは持っていかず、注文の確認のためにのみ、そのショップに再び私は向かった。ショップさんは相変わらずぴかぴかであり、店主さん夫婦は私を覚えていてくれた。店主さんの言うには”ステルバイはもうちょっと待ってほしい”と言うことで、私もそんな気がしていたのでそれについて異存はなかった。帰ろうとすると、どう見ても40代の店主さん夫婦はなぜか私を引き止めた。請われるままに、コーヒーと茶菓子などをご馳走になりながら、私は店主夫婦と雑談に入った。店主さんの奥さんは明らかに人恋しいモードに入っていて、雑談が止まらなかった。店主さんはなぜか”ほかの店の景気はどう?”とやけに他店の売り上げを聞きたがった。私はコリドラスの売れ行きがいいことなどを話すと、店主さんは露骨にがっかりした。ここまで話せばお分かりであろうが、私が”こちらのお店はいかがですか”と水を向けると、店主さんは”ぜんぜんだめ、開店当初は器具がちょっと売れたぐらいで、最近は一日中誰も来ない”と語った。私は正直いたたまれなかったので、”次のお店に行かなければなりませんから”と嘘を言い、逃げるようにその店を出ようとすると、まあまあと言って引き止められた。終には”必ず来週来ますから”と再会を約束させられて、私は漸く解放された。
江戸っ子である私は無用に義理堅く、またなんとなく気になったので、その後用もないのにそのショップさんに足を運ぶようになった。そうこうしている内に、店主さんがどのような経緯で店を始めたのかについて聞くことが出来た。その話については次回に述べたいと思う。
前回お話したように、当時若くて無鉄砲であった私は、熱帯魚屋と思われるショップにはほとんど売り込みに出かけた。ある日のこと、自宅から程近い場所にディスカス専門店ができたらしい、という話を聞きつけ、早速売り込みに出かけることにした。行ってみると、いかにもお金をかけて開業したと思われる、大変に贅沢な作りのショップであった。ちなみに、ショップの開業資金はまず場所、建物の立派さ、売り場面積、次いで内装、そして品揃えによってほぼ推定ができるのだが、そのショップの場合、どう少なく見積もっても1000万円は下らないと推定できた。”ずいぶん気合の入ったお店だな”と私は思った。店内では、店主さんの奥さんと思われる40がらみの女性が一生懸命掃除をしていた。一通り客のふりをしてぴかぴかの店内を見回すと、すぐにその店が極めてアンバランスなことに気がついた。というのは、販売されているディスカスはすべてがブランドディスカスで大層な値段が付いているのだが、器具の値段は異常に安かったからである。どう考えても、卸値だろうと思われるような価格である。一通り店内を物色した後、なんだか狐につままれたような気のまま、私は店主さんに手製の名刺を渡し、価格表を見せながら商談に入った。もちろん、ディスカス専門店であるから、だめ元なのであるが親切にも店主さんは”今はまだ水槽が安定していないので無理だけど、一ヶ月ほどしたらディスカスの残餌処理用にステルバイを50匹ほどもらう”と言ってくれた。加えて、私を業界歴の長い人と勘違いしたのか、大変丁寧な対応を見せてくれた。思わぬラッキーに私はすっかり嬉しくなり、”ずいぶんと豪華なお店ですねえ、さぞお金がかかったでしょう”とおべっかを使った。すると、店主さんは”そうでもないよ、まあ込み込みで2000万円くらいかな”などとこちらが仰天することを言った。思わず私は、”それは大変ですねえ、ディスカスを愛しているんですねえ”とフォローしきれていない返答をした。すると、驚くべきことに店主さんは”いやあ、熱帯魚を飼育するのは初めてでね。まとまった退職金が入ったからお店を出してみたんだよ”などと恐ろしい発言をした。まるっきりフォローのできなくなった私は、それでも一ヵ月後の再会を約してそのショップを離れた。
一ヵ月後、いやな予感がしたので、ステルバイは持っていかず、注文の確認のためにのみ、そのショップに再び私は向かった。ショップさんは相変わらずぴかぴかであり、店主さん夫婦は私を覚えていてくれた。店主さんの言うには”ステルバイはもうちょっと待ってほしい”と言うことで、私もそんな気がしていたのでそれについて異存はなかった。帰ろうとすると、どう見ても40代の店主さん夫婦はなぜか私を引き止めた。請われるままに、コーヒーと茶菓子などをご馳走になりながら、私は店主夫婦と雑談に入った。店主さんの奥さんは明らかに人恋しいモードに入っていて、雑談が止まらなかった。店主さんはなぜか”ほかの店の景気はどう?”とやけに他店の売り上げを聞きたがった。私はコリドラスの売れ行きがいいことなどを話すと、店主さんは露骨にがっかりした。ここまで話せばお分かりであろうが、私が”こちらのお店はいかがですか”と水を向けると、店主さんは”ぜんぜんだめ、開店当初は器具がちょっと売れたぐらいで、最近は一日中誰も来ない”と語った。私は正直いたたまれなかったので、”次のお店に行かなければなりませんから”と嘘を言い、逃げるようにその店を出ようとすると、まあまあと言って引き止められた。終には”必ず来週来ますから”と再会を約束させられて、私は漸く解放された。
江戸っ子である私は無用に義理堅く、またなんとなく気になったので、その後用もないのにそのショップさんに足を運ぶようになった。そうこうしている内に、店主さんがどのような経緯で店を始めたのかについて聞くことが出来た。その話については次回に述べたいと思う。
ニート、色々な熱帯魚屋さんに出会うこと
前回は、いよいよショップさんへの売り込みを強化したという話をした。今回は、その売り込みの中で私が何を見てきたかについて述べたい。
ショップさんへの売り込みのために、当時の私はまだ若くて元気があったので、自分の住んでいる地域から半径150kmのところにある熱帯魚屋さんをほとんど訪れた。当時は、前にも述べたように第二次熱帯魚ブームの最盛期と言える時期であり、このエリアに含まれる熱帯魚屋さんは時間差をある程度無視すれば、大小取り揃えると100軒にもなった。もちろん、こうしたショップさんの中で、有名どころや大手のお店は、ほとんどの場合私などお呼びでなかった。若くてニートで蛮勇のあった私は、熱帯魚屋さんだけではなく、当時出来始めていた爬虫類専門店や犬猫専門店にさえ、売り込みを行った。もちろん、このような店とは、ほとんどの場合、商談が成立することはなかったが、ペット業界の内実を知る上では良い勉強をすることが出来た。
中でも、今でも忘れることができないのが、あるディスカス専門店に売り込みを行った時の出来事である。当時、W.W.F.F、ゲーベル、チェンワイセンなどの有名ブリーダーによるブランド化されたディスカスは人気があり、驚くような値段で取り引きされていた。当時のディスカスマニアなら納得は出来たのであろうが、普通の人の金銭感覚では到底許容範囲を超えている金額で売買されている状況は、バブル崩壊後の不景気な社会と相反するものとして再三テレビなどで報道されていた。当時、熱帯魚にほとんど興味がない人でも、”ディスカスというのは高いらしい”くらいのことは耳にしたのではないか。後にアロワナがその地位を奪うことになるのだが。このような報道がおそらく下地にあったのであろうと思うのだが、ディスカス専門店が幾つも存在していた。私の知る限り、こうした店の経営者は三つのタイプに分類できた。
一つは、どこぞの熱帯魚店で働いていた人が、独立する際に、単価の高いディスカスに特化して店を始めたものである。このような人は、ディスカスに対する情熱はそこそこだが、流通について大変詳しく、客扱いも上手で、なによりコネクションが発達しており、結果としてまずまずの経営をしている人が多かった。
二番目のタイプは、趣味が高じてショップを始めたというものである。このタイプは、ディスカスに対するパトスと知識はたいしたもので、頭が下がるものであった。反面、流通経路や客扱いには欠けているところがある場合が多く、何よりもコネクションが未発達であった。結果として、経営には苦労している場合が多かった。
最後のタイプは、なんらかの理由でまとまったお金が入り、かといってそのお金で一生食べていけるわけでもなく、第二の人生をスタートさせる必要がある人が取りあえずディスカス店をやってみた、というものである。意外に思われるかも知れないが、このようなお店は一つや二つではなかった。結構在ったのである。言うまでもないことだが、このタイプで経営がうまくいくわけがなかった。私が出会ったショップさんはまさにこのタイプであった。
当然、誰でも疑問に思うであろうが、”どうして貴方がディスカス屋さんをやるのですか?”と私も思った。そこで、探りを入れることにしたのだが、それについては次回に述べることにしたい。
ショップさんへの売り込みのために、当時の私はまだ若くて元気があったので、自分の住んでいる地域から半径150kmのところにある熱帯魚屋さんをほとんど訪れた。当時は、前にも述べたように第二次熱帯魚ブームの最盛期と言える時期であり、このエリアに含まれる熱帯魚屋さんは時間差をある程度無視すれば、大小取り揃えると100軒にもなった。もちろん、こうしたショップさんの中で、有名どころや大手のお店は、ほとんどの場合私などお呼びでなかった。若くてニートで蛮勇のあった私は、熱帯魚屋さんだけではなく、当時出来始めていた爬虫類専門店や犬猫専門店にさえ、売り込みを行った。もちろん、このような店とは、ほとんどの場合、商談が成立することはなかったが、ペット業界の内実を知る上では良い勉強をすることが出来た。
中でも、今でも忘れることができないのが、あるディスカス専門店に売り込みを行った時の出来事である。当時、W.W.F.F、ゲーベル、チェンワイセンなどの有名ブリーダーによるブランド化されたディスカスは人気があり、驚くような値段で取り引きされていた。当時のディスカスマニアなら納得は出来たのであろうが、普通の人の金銭感覚では到底許容範囲を超えている金額で売買されている状況は、バブル崩壊後の不景気な社会と相反するものとして再三テレビなどで報道されていた。当時、熱帯魚にほとんど興味がない人でも、”ディスカスというのは高いらしい”くらいのことは耳にしたのではないか。後にアロワナがその地位を奪うことになるのだが。このような報道がおそらく下地にあったのであろうと思うのだが、ディスカス専門店が幾つも存在していた。私の知る限り、こうした店の経営者は三つのタイプに分類できた。
一つは、どこぞの熱帯魚店で働いていた人が、独立する際に、単価の高いディスカスに特化して店を始めたものである。このような人は、ディスカスに対する情熱はそこそこだが、流通について大変詳しく、客扱いも上手で、なによりコネクションが発達しており、結果としてまずまずの経営をしている人が多かった。
二番目のタイプは、趣味が高じてショップを始めたというものである。このタイプは、ディスカスに対するパトスと知識はたいしたもので、頭が下がるものであった。反面、流通経路や客扱いには欠けているところがある場合が多く、何よりもコネクションが未発達であった。結果として、経営には苦労している場合が多かった。
最後のタイプは、なんらかの理由でまとまったお金が入り、かといってそのお金で一生食べていけるわけでもなく、第二の人生をスタートさせる必要がある人が取りあえずディスカス店をやってみた、というものである。意外に思われるかも知れないが、このようなお店は一つや二つではなかった。結構在ったのである。言うまでもないことだが、このタイプで経営がうまくいくわけがなかった。私が出会ったショップさんはまさにこのタイプであった。
当然、誰でも疑問に思うであろうが、”どうして貴方がディスカス屋さんをやるのですか?”と私も思った。そこで、探りを入れることにしたのだが、それについては次回に述べることにしたい。
ニート、初めてのビッグウェーブに出会うこと
前回からちょっと時間が経ってしまったが、熱帯魚編の続きを書きたいと思う。前回はやっとネオンテトラの繁殖を私なりに確立したところまでをお話しした。今回は、いよいよ私がどのようにして販売経路を作って行ったかについてお話しする。
熱帯魚に限ったことではなく、おそらくはほとんどの商売について言えることなのだが、商売をするに当たっては商品を作るよりも、販売経路を確立することのほうがはるかに重要でかつ難しいことである。日本ではほとんどの場合、熱帯魚のブリーダーは自分の店舗を構え、いわばプラスアルファに近い状態でブリード個体を自分の店で販売し、他店舗や問屋さんに卸している。これらの方々は、日常の取引の中で自然に販売経路が形成されていく。その一方で、私のようにニートが思いつきでブリーダーとなった場合には、商品販売のためのコネクションをまず最初に作り出さなければならなかった。今のように、インターネットが発達していなかったので、通販という線は全く考えられなかった。そのために今まで述べてきたように、”ネオンテトラ作戦”を行ってきたのである。
私がそれなりのコネクションを作ることが出来たのは、時期が良かったという側面が強い。当時は”第二次熱帯魚ブーム”の最盛期で、ボコボコと新しいお店がオープンしていたからである。多くの店は、熱帯魚好きが高じて、脱サラして開業したものであり、そのうちのほとんどはアピスト、アフリカンシクリッド、そしてディスカスのいずれかのマニアの方であった。このような魚種のマニアの場合、繁殖を前提に飼育しているので、よく勉強しており、したがって”ネオンテトラ作戦”は大変に有効であった。ほとんどの場合、私がネオンテトラを繁殖させていると聞くと、私を見る目が変わった。その結果、商談もスムーズに運んだ。また、ブリードする魚種の選定が良かった。私が最初に主力にしたステルバイもアドルフォイも人気と価格が安定しており、おまけに東南アジアブリードの個体が最近まで入ってこなかったからである。
ネオンテトラ繁殖成功後、ほぼ半年の内に、私は20軒以上のショップさんと契約を結ぶことが出来るようになった。ショップさんの紹介で、私個人ではとても入り込めないと思っていた、チェーン店を展開する大手の店とも契約が出来るようになった。すべてのショップさんがリピーターになってくれ、正直に言えば一ヶ月にステルバイを1000匹作っても間に合わない状態になった。私は、人生で始めて訪れたビッグウェーブを逃がしてなるものか、と思い、大学には全然行かず、ひたすらコリドラスの卵取りに奔走した。卵を取って、魚の世話をして、ショップさんに配達をすると一日は終わった。一人ではとても無理なので、当時付き合っていた彼女に応援を頼んだ。ニートなのに、いっぱしに彼女など贅沢なものを持っていたのである。二人で業務をやっていると、なんとも所帯じみてうらぶれた雰囲気になり、あまり幸せではないのだが、それでも注文をこなすのがやっとの状態になった。
基本的に、ステルバイという魚は、可愛くて、人気があって、丈夫という非の打ち所のない魚なのであるが、ただ一つだけ欠点があるとすれば、搬送に極めて弱いという点である。一つのビニール袋に10匹も入れるとほとんどの場合、胸ビレの先の毒針で刺しあい、ふらふらになってしまう。そこで、どうしても小分けにせざるを得なかった。100匹などという注文が入るとパッキングだけで一時間以上かかった。おまけに大層な重さになるので、宅配は不可能であった。そこで、私は必ずショップさんに自分で配達せざるを得なかった。私は贅沢にも、注文の際にはステルバイよりもパッキングの楽なアドルフォイの方が好ましく感じられるようになった。付け加えるが、後に販売したゴッセイはもっと面倒であった。
このようにして、私の月収はなんと60万円を優に越えるようになった。無職でニートでごくつぶしの大学院生が、いきなり大企業の中堅どころ並みの年収になったのである。まさに、コリドラス長者である。就職するなどばかばかしくなったのは言うまでもない。私は人生で出会ったことのない大金を目にして、プチバブルの状態になった。小人が持ちなれぬ金を手にすると必ず見せる恥ずかしい所業をするようになった。下宿を引っ越して、一軒家を借りた。口が奢って、回らない寿司屋の常連になった。着る物にうるさくなった。
こんなうまい話がいつまでも続くはずがないのである。ギリシャ悲劇に”ペリペテイア”という語があり、”人生の流転”を意味する言葉であるが、私もそれを味わうことになる。この後、アズキ相場のような変転が待ち受けているのであるが、その話はしばし置いておいて、次回は売り込みの中で私が見てきたことについてお話ししたい。
熱帯魚に限ったことではなく、おそらくはほとんどの商売について言えることなのだが、商売をするに当たっては商品を作るよりも、販売経路を確立することのほうがはるかに重要でかつ難しいことである。日本ではほとんどの場合、熱帯魚のブリーダーは自分の店舗を構え、いわばプラスアルファに近い状態でブリード個体を自分の店で販売し、他店舗や問屋さんに卸している。これらの方々は、日常の取引の中で自然に販売経路が形成されていく。その一方で、私のようにニートが思いつきでブリーダーとなった場合には、商品販売のためのコネクションをまず最初に作り出さなければならなかった。今のように、インターネットが発達していなかったので、通販という線は全く考えられなかった。そのために今まで述べてきたように、”ネオンテトラ作戦”を行ってきたのである。
私がそれなりのコネクションを作ることが出来たのは、時期が良かったという側面が強い。当時は”第二次熱帯魚ブーム”の最盛期で、ボコボコと新しいお店がオープンしていたからである。多くの店は、熱帯魚好きが高じて、脱サラして開業したものであり、そのうちのほとんどはアピスト、アフリカンシクリッド、そしてディスカスのいずれかのマニアの方であった。このような魚種のマニアの場合、繁殖を前提に飼育しているので、よく勉強しており、したがって”ネオンテトラ作戦”は大変に有効であった。ほとんどの場合、私がネオンテトラを繁殖させていると聞くと、私を見る目が変わった。その結果、商談もスムーズに運んだ。また、ブリードする魚種の選定が良かった。私が最初に主力にしたステルバイもアドルフォイも人気と価格が安定しており、おまけに東南アジアブリードの個体が最近まで入ってこなかったからである。
ネオンテトラ繁殖成功後、ほぼ半年の内に、私は20軒以上のショップさんと契約を結ぶことが出来るようになった。ショップさんの紹介で、私個人ではとても入り込めないと思っていた、チェーン店を展開する大手の店とも契約が出来るようになった。すべてのショップさんがリピーターになってくれ、正直に言えば一ヶ月にステルバイを1000匹作っても間に合わない状態になった。私は、人生で始めて訪れたビッグウェーブを逃がしてなるものか、と思い、大学には全然行かず、ひたすらコリドラスの卵取りに奔走した。卵を取って、魚の世話をして、ショップさんに配達をすると一日は終わった。一人ではとても無理なので、当時付き合っていた彼女に応援を頼んだ。ニートなのに、いっぱしに彼女など贅沢なものを持っていたのである。二人で業務をやっていると、なんとも所帯じみてうらぶれた雰囲気になり、あまり幸せではないのだが、それでも注文をこなすのがやっとの状態になった。
基本的に、ステルバイという魚は、可愛くて、人気があって、丈夫という非の打ち所のない魚なのであるが、ただ一つだけ欠点があるとすれば、搬送に極めて弱いという点である。一つのビニール袋に10匹も入れるとほとんどの場合、胸ビレの先の毒針で刺しあい、ふらふらになってしまう。そこで、どうしても小分けにせざるを得なかった。100匹などという注文が入るとパッキングだけで一時間以上かかった。おまけに大層な重さになるので、宅配は不可能であった。そこで、私は必ずショップさんに自分で配達せざるを得なかった。私は贅沢にも、注文の際にはステルバイよりもパッキングの楽なアドルフォイの方が好ましく感じられるようになった。付け加えるが、後に販売したゴッセイはもっと面倒であった。
このようにして、私の月収はなんと60万円を優に越えるようになった。無職でニートでごくつぶしの大学院生が、いきなり大企業の中堅どころ並みの年収になったのである。まさに、コリドラス長者である。就職するなどばかばかしくなったのは言うまでもない。私は人生で出会ったことのない大金を目にして、プチバブルの状態になった。小人が持ちなれぬ金を手にすると必ず見せる恥ずかしい所業をするようになった。下宿を引っ越して、一軒家を借りた。口が奢って、回らない寿司屋の常連になった。着る物にうるさくなった。
こんなうまい話がいつまでも続くはずがないのである。ギリシャ悲劇に”ペリペテイア”という語があり、”人生の流転”を意味する言葉であるが、私もそれを味わうことになる。この後、アズキ相場のような変転が待ち受けているのであるが、その話はしばし置いておいて、次回は売り込みの中で私が見てきたことについてお話ししたい。
ニート、大人の階段を1歩昇ること
ここのところ、ヤクルトの将来がなんとも心配でしょうがないのだが、私ごときが考えてもしょうがないとあきらめて熱帯魚編を再開したい。前回は、正義の鉄槌が下されてゾウリムシの確保ができなくなった顛末についてお話しした。今回は、ネオンテトラの初期飼料をどのように解決したかについてお話ししたい。
さて、ゾウリムシを収奪できなくなった私はものの本に書かれている”インフゾリア”というやつを作ろうかと思った。たいていの本には、ゆでた菜っ葉などを池の水と混ぜてしばらくすると沸いてくるなどと書いてある。この話の信憑性について、私の巻き添えを食らって説教を受けた友人に聞いてみたところ、”99%無理である、これはばい菌を増やしているだけだ。特にお前さんのようないい加減な人間には無理無理無理”と言われた。これは私も感じていたところで大体、このような手法は滅菌処理でもしない限り、普通はばい菌が沸いて終わりなのである。よほど繊細な腕を持っていなければ、原生動物が沸くことはないのではないか。逆に言えば、用具の豊富な現在と違い、牧野さんや東さんのような偉大な先人たちは、卵生魚の初期試料の確保のために、このような不確実極まる方法を使わなければならないほど苦労をしていたのである。
途方にくれた私に対して助言をくれたのは、以外にも前回説教を食らわせた教授であった。友人から私の困っていることを聞いた教授は、私を再び呼びつけると、次のように言った。”原生動物なら何でもいいのなら、一番手っ取り早い増殖法は、ほおって置くことだ”教授が言うには、汚れた水をほおって置くと水底に水垢のような茶色い汚いものが沈殿する。これを顕微鏡で覗くとツリガネムシのような原生動物がいっぱいついているのでそれを使ったらいいんじゃないか、と言うのである。なるほど、と思った私は、水換えの際に汲み出した水槽の水を日向にほおって置いた。しばらくたって沈殿した水垢を顕微鏡で覗いてみると、なるほどたくさん原生動物がついている。これを懸濁して、ネオンの稚魚に与えたところ、なんと稚魚は成長したのである。ただし、やはりゾウリムシを与えた場合と比べると、生残率は大きく落ちた。しかし、一般の方がネオンの繁殖をする場合には、これが一番手軽なのではないだろうか。
さらに考えた私は”結局、問題の本質は原生動物をどのように確保するかではなく、ブラインより小さい有機物をネオンにどのように食べさせ、かつ水質の劣化をどのように防げばいいか、と言うことである”と言う結論に達した。そう思った私は、原生動物の追求は中止して、人工飼料の探求を始めた。すると、以外にも粒さえ小さければ、いろいろな餌でネオンの稚魚は成長することがわかった。極端な話、片栗粉でも成長するのである。コツは、とにかく与えすぎないこと、残餌処理のために小さな貝を入れておくこと、そして、孵化したばかりのブラインをダミーとして入れること、最後にできる限り一日に何度も与えることである。一般の方は、このようなブラインを食べられない小さな稚魚を育てる場合には濾過力を増すことによって残餌の分解を促進するために底面式のフィルターを使うとよいかもしれない。現在では、私はブラインを食べられない稚魚をあまり育てないが、グリーンドワーフシクリッドなどを増やす際には”ラピッドα”と言う人工飼料を使っている。これは、栄養価が高いらしく、稚魚の生残率が極めてよいので興味のある方は使ってみるとよろしいのではないか。この餌を入念に乳鉢で擦り、小さな粉末にして水に溶いて与えると一般の方でも100匹程度の稚魚を成長させることができると思う。こんなに採ってもしょうがないと言われればそれまでであるが。
こうして、人に(あまり)頼ることなく、私はネオンの繁殖ができるようになった。結局、ショップさんへの売り込みを強化するためにはじめた”ネオンテトラ繁殖計画”は終了を見るまでに1年近くを要した。この間、コリドラスの稚魚は増える一方であった。次回は、いよいよショップさんへの売り込みを強化し、その中で見聞したことについてお話しする。
さて、ゾウリムシを収奪できなくなった私はものの本に書かれている”インフゾリア”というやつを作ろうかと思った。たいていの本には、ゆでた菜っ葉などを池の水と混ぜてしばらくすると沸いてくるなどと書いてある。この話の信憑性について、私の巻き添えを食らって説教を受けた友人に聞いてみたところ、”99%無理である、これはばい菌を増やしているだけだ。特にお前さんのようないい加減な人間には無理無理無理”と言われた。これは私も感じていたところで大体、このような手法は滅菌処理でもしない限り、普通はばい菌が沸いて終わりなのである。よほど繊細な腕を持っていなければ、原生動物が沸くことはないのではないか。逆に言えば、用具の豊富な現在と違い、牧野さんや東さんのような偉大な先人たちは、卵生魚の初期試料の確保のために、このような不確実極まる方法を使わなければならないほど苦労をしていたのである。
途方にくれた私に対して助言をくれたのは、以外にも前回説教を食らわせた教授であった。友人から私の困っていることを聞いた教授は、私を再び呼びつけると、次のように言った。”原生動物なら何でもいいのなら、一番手っ取り早い増殖法は、ほおって置くことだ”教授が言うには、汚れた水をほおって置くと水底に水垢のような茶色い汚いものが沈殿する。これを顕微鏡で覗くとツリガネムシのような原生動物がいっぱいついているのでそれを使ったらいいんじゃないか、と言うのである。なるほど、と思った私は、水換えの際に汲み出した水槽の水を日向にほおって置いた。しばらくたって沈殿した水垢を顕微鏡で覗いてみると、なるほどたくさん原生動物がついている。これを懸濁して、ネオンの稚魚に与えたところ、なんと稚魚は成長したのである。ただし、やはりゾウリムシを与えた場合と比べると、生残率は大きく落ちた。しかし、一般の方がネオンの繁殖をする場合には、これが一番手軽なのではないだろうか。
さらに考えた私は”結局、問題の本質は原生動物をどのように確保するかではなく、ブラインより小さい有機物をネオンにどのように食べさせ、かつ水質の劣化をどのように防げばいいか、と言うことである”と言う結論に達した。そう思った私は、原生動物の追求は中止して、人工飼料の探求を始めた。すると、以外にも粒さえ小さければ、いろいろな餌でネオンの稚魚は成長することがわかった。極端な話、片栗粉でも成長するのである。コツは、とにかく与えすぎないこと、残餌処理のために小さな貝を入れておくこと、そして、孵化したばかりのブラインをダミーとして入れること、最後にできる限り一日に何度も与えることである。一般の方は、このようなブラインを食べられない小さな稚魚を育てる場合には濾過力を増すことによって残餌の分解を促進するために底面式のフィルターを使うとよいかもしれない。現在では、私はブラインを食べられない稚魚をあまり育てないが、グリーンドワーフシクリッドなどを増やす際には”ラピッドα”と言う人工飼料を使っている。これは、栄養価が高いらしく、稚魚の生残率が極めてよいので興味のある方は使ってみるとよろしいのではないか。この餌を入念に乳鉢で擦り、小さな粉末にして水に溶いて与えると一般の方でも100匹程度の稚魚を成長させることができると思う。こんなに採ってもしょうがないと言われればそれまでであるが。
こうして、人に(あまり)頼ることなく、私はネオンの繁殖ができるようになった。結局、ショップさんへの売り込みを強化するためにはじめた”ネオンテトラ繁殖計画”は終了を見るまでに1年近くを要した。この間、コリドラスの稚魚は増える一方であった。次回は、いよいよショップさんへの売り込みを強化し、その中で見聞したことについてお話しする。
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古田監督さようならのこと
10月7日の神宮は近年では例を見ない超満員であった。いつもこんなに満員なら、補強もスムーズにいくのにな、と思いながら観戦した。このファン達はいつもはなんで球場に来ないんだろう、どこで何をしているんだろう、などと八つ当たりとしか言い様のないダークな感情が込み上げながら、私はここで夜を過ごした。古田監督さようなら、という気持ちは同時に、ヤクルトの数少ない幸せな時代の終わりの始まりではないか、と言う心配とごちゃ混ぜになってどうしようもない一夜であった。二日経っても、私の感情は整理がつかない。
古田監督が最後に言った言葉、”また会いましょう”を聞いた時、周囲は狂乱したが、私の感情の動揺は頂点に達した。私の感情はあの時神宮に居た3万3027人分の1に過ぎないことはわかっているが、それでもなお、ここで言わずには居られない。”帰ってきた時、雪辱をそそげる自信はあるのか?”と。
前にも書いたが、古田さんはまさに頂点に達した数少ない名選手であった。私は、歴代ヤクルトの選手の中で名選手筆頭は若松さんだと信じているが、古田さんは文句なくナンバー2であった。しかし、それでもなお、今の古田さんが今のままで再び監督になることには賛成できない。私の全く個人的な感情としては、監督に再任して失望させないでほしい、名選手のままでいてほしい、と言うことである。
球場を支配する感情は、”古田さんが悪いのではない、補強をしなかった(積極的でなかった)フロントが悪い”というもので統一されていた。本当にそう思っているのであろうか?中村ノリ選手を取っておけば、CS進出を果たしたと思っているのであろうか?冷静になって考えれば、今期の最大の失敗は中継ぎ、抑えの崩壊で、これは今期の補強では解決できないのである。精々、投手の豊富な球団にトレードを申し込むのが関の山で、今どき、優秀な中継ぎを取るにはこちらもかなりの出血を覚悟しなければならず、そんな人材は現状のヤクルトにはいないのである。確かに、中村選手を取っておけば、サードは固くなるであろう。しかし、最下位を免れるのがやっとである。5位なら解任されないのか、と言えばそんなことはあるまい。勝ちゲームに使うべき中継ぎが、他球団の敗戦処理投手の防御率を上回る状況は古田さん自身の責任であり、これについては言い訳が聞かないはずなのである。その意味で、今期の低迷の責任を取るならば(私は今期に限っては取らなくても良いと考えているが)、それはフロントの責任というよりは古田さんの責任のはずなのである。
私が、神宮で当てられたのは、日本人特有の”ひいきの引き倒し”という感情が集団となって強要してくることであった。確かに滅び行くものには、この感情は礼儀であろう。しかし、古田さんは死んでしまうわけではなく、これからも野球人として生きて行くはずなのであり、その人に対して、全面肯定をすると言うことは、変化を何も期待しない、と言うことではないか。監督としての古田さんの辞任には今期の低迷があり、カムバックを期待するならば、何か変化をしてくれなければ、同じ失敗をするのである。
私のここで言っていることは少数意見であることは十分承知しているし、幾らも反論はあろう。ただ、へそ曲がりである私は、一言でもいいから、古田さん自身の口から、嘘でもいいから、今期の低迷の責任は自分にあり、具体的に何が悪かったのか、と言う自己反省の言葉が欲しかった。しかし、古田さんは遂にそれを言ってはくれなかった。私はこの態度に古田さんの限界を見ている気がしてならないのである。そして、選手としての古田さんを崇拝しているだけに限界を見せられたくはないのである。
古田監督が最後に言った言葉、”また会いましょう”を聞いた時、周囲は狂乱したが、私の感情の動揺は頂点に達した。私の感情はあの時神宮に居た3万3027人分の1に過ぎないことはわかっているが、それでもなお、ここで言わずには居られない。”帰ってきた時、雪辱をそそげる自信はあるのか?”と。
前にも書いたが、古田さんはまさに頂点に達した数少ない名選手であった。私は、歴代ヤクルトの選手の中で名選手筆頭は若松さんだと信じているが、古田さんは文句なくナンバー2であった。しかし、それでもなお、今の古田さんが今のままで再び監督になることには賛成できない。私の全く個人的な感情としては、監督に再任して失望させないでほしい、名選手のままでいてほしい、と言うことである。
球場を支配する感情は、”古田さんが悪いのではない、補強をしなかった(積極的でなかった)フロントが悪い”というもので統一されていた。本当にそう思っているのであろうか?中村ノリ選手を取っておけば、CS進出を果たしたと思っているのであろうか?冷静になって考えれば、今期の最大の失敗は中継ぎ、抑えの崩壊で、これは今期の補強では解決できないのである。精々、投手の豊富な球団にトレードを申し込むのが関の山で、今どき、優秀な中継ぎを取るにはこちらもかなりの出血を覚悟しなければならず、そんな人材は現状のヤクルトにはいないのである。確かに、中村選手を取っておけば、サードは固くなるであろう。しかし、最下位を免れるのがやっとである。5位なら解任されないのか、と言えばそんなことはあるまい。勝ちゲームに使うべき中継ぎが、他球団の敗戦処理投手の防御率を上回る状況は古田さん自身の責任であり、これについては言い訳が聞かないはずなのである。その意味で、今期の低迷の責任を取るならば(私は今期に限っては取らなくても良いと考えているが)、それはフロントの責任というよりは古田さんの責任のはずなのである。
私が、神宮で当てられたのは、日本人特有の”ひいきの引き倒し”という感情が集団となって強要してくることであった。確かに滅び行くものには、この感情は礼儀であろう。しかし、古田さんは死んでしまうわけではなく、これからも野球人として生きて行くはずなのであり、その人に対して、全面肯定をすると言うことは、変化を何も期待しない、と言うことではないか。監督としての古田さんの辞任には今期の低迷があり、カムバックを期待するならば、何か変化をしてくれなければ、同じ失敗をするのである。
私のここで言っていることは少数意見であることは十分承知しているし、幾らも反論はあろう。ただ、へそ曲がりである私は、一言でもいいから、古田さん自身の口から、嘘でもいいから、今期の低迷の責任は自分にあり、具体的に何が悪かったのか、と言う自己反省の言葉が欲しかった。しかし、古田さんは遂にそれを言ってはくれなかった。私はこの態度に古田さんの限界を見ている気がしてならないのである。そして、選手としての古田さんを崇拝しているだけに限界を見せられたくはないのである。
ニート、正義の鉄槌を受けること
前回は、ネオンテトラの初期飼料として、友人に大学で増殖してもらったゾウリムシを用いるまでをお話しした。今回は、このお話の顛末についてお話ししたい。
まんまと友情を導き出すのに成功した私は、毎日毎日ゾウリムシを頂くためだけに大学へと通った。ゾウリムシの餌としての性能は素晴らしいもので、ネオンテトラの稚魚はすくすくと育った。ネオンテトラの稚魚は自由遊泳開始後、4〜5日程でブラインシュリンプを食べられるようになる。ここまで来たら、勝ったも同前で稚魚の生育はぐっと楽になる。こうして、私は1繁殖水槽当たり約100匹のネオンテトラを増やすことが出来た。
ここでやめておけば良かったのか。しかし、私はさらにもっともっとネオンテトラを増やしたかった。私の目的であるショップさんへの売り込みのためには、一回に50匹程の小さなネオンテトラを持って行き、”どうだい、私はネオンテトラをこんなに増やせるんだよ、だから、私の育てたコリドラスも商品として安心だよ”と見せびらかしたかった。そのためには、100匹など2軒分である。そこで、際限なくネオン繁殖水槽を立ち上げた。そのたびに、友人にゾウリムシの増殖をお願いした。友人は、快く、と言うのは嘘であるが、とにかく頑張って増殖させてくれた。さすがに悪いと思った私は、友人にステーキなどを御馳走し、義理は果たしたと考えていた。
ある時、いつものように友人の元にゾウリムシを受け取りに行くと、友人の研究室の教授が待ち構えていた。問答無用で、私と友人は教授室に連行された。全く忘れていたのだが、この教授は学問と教育に対し、ほとばしる熱きパトスを持っており、この人が我々の所行を知ったからには、これを許すはずがないのであった。教授室で開口一番、”君たちのやっていることは窃盗である”と言われた。確かに、大学の設備や薬品等を用いて増殖させたゾウリムシは国の財産と言っても間違いではなく、これを私的に流用していたわけであるから、窃盗である。その点で教授の怒りはもっとも至極であるのだが、私はこれを聞いた瞬間、”ニート、ゾウリムシを盗んで逮捕”などと言うニュースが流れることなどを想像し、続いて、もう20歳を過ぎているから、ニュースでは実名が出るんだろうな、いくらなんでもこれは情けないな、などと、愚にもつかない妄想にふけった。心ここにあらずという様相を示した私に対して、教授は怒りのスパイラルに突入し、益々いきり立って私達に説教を加えた。結局、私達は延々2時間程説教を受けた挙げ句、漸く解放された。もちろん、私は二度とゾウリムシをもらうわけにはいかなくなった。全くの余談であるが、この教授はこの事件後も、私に対して至極普通に接してくれた。学生の逆ギレを恐れて満足に説教もできないヘタレな教授が多い中、この教授は漢であった。その意味で、私はこの教授の事を今でも尊敬していることを付け加えておく。
このようにして、私は自分の”秘密の泉”を失うことになった。ここで始めて、他力本願でない、自分の力が試されることになった。如何にして、ゾウリムシを使えなくなった私がネオンテトラの初期飼料の問題を解決したのかについては次回に述べることにしたい。
この項を読んでくださり、熱帯魚の繁殖に興味をもたれた方には以下の本がお勧めです。
熱帯魚繁殖入門 / 東 博司
まんまと友情を導き出すのに成功した私は、毎日毎日ゾウリムシを頂くためだけに大学へと通った。ゾウリムシの餌としての性能は素晴らしいもので、ネオンテトラの稚魚はすくすくと育った。ネオンテトラの稚魚は自由遊泳開始後、4〜5日程でブラインシュリンプを食べられるようになる。ここまで来たら、勝ったも同前で稚魚の生育はぐっと楽になる。こうして、私は1繁殖水槽当たり約100匹のネオンテトラを増やすことが出来た。
ここでやめておけば良かったのか。しかし、私はさらにもっともっとネオンテトラを増やしたかった。私の目的であるショップさんへの売り込みのためには、一回に50匹程の小さなネオンテトラを持って行き、”どうだい、私はネオンテトラをこんなに増やせるんだよ、だから、私の育てたコリドラスも商品として安心だよ”と見せびらかしたかった。そのためには、100匹など2軒分である。そこで、際限なくネオン繁殖水槽を立ち上げた。そのたびに、友人にゾウリムシの増殖をお願いした。友人は、快く、と言うのは嘘であるが、とにかく頑張って増殖させてくれた。さすがに悪いと思った私は、友人にステーキなどを御馳走し、義理は果たしたと考えていた。
ある時、いつものように友人の元にゾウリムシを受け取りに行くと、友人の研究室の教授が待ち構えていた。問答無用で、私と友人は教授室に連行された。全く忘れていたのだが、この教授は学問と教育に対し、ほとばしる熱きパトスを持っており、この人が我々の所行を知ったからには、これを許すはずがないのであった。教授室で開口一番、”君たちのやっていることは窃盗である”と言われた。確かに、大学の設備や薬品等を用いて増殖させたゾウリムシは国の財産と言っても間違いではなく、これを私的に流用していたわけであるから、窃盗である。その点で教授の怒りはもっとも至極であるのだが、私はこれを聞いた瞬間、”ニート、ゾウリムシを盗んで逮捕”などと言うニュースが流れることなどを想像し、続いて、もう20歳を過ぎているから、ニュースでは実名が出るんだろうな、いくらなんでもこれは情けないな、などと、愚にもつかない妄想にふけった。心ここにあらずという様相を示した私に対して、教授は怒りのスパイラルに突入し、益々いきり立って私達に説教を加えた。結局、私達は延々2時間程説教を受けた挙げ句、漸く解放された。もちろん、私は二度とゾウリムシをもらうわけにはいかなくなった。全くの余談であるが、この教授はこの事件後も、私に対して至極普通に接してくれた。学生の逆ギレを恐れて満足に説教もできないヘタレな教授が多い中、この教授は漢であった。その意味で、私はこの教授の事を今でも尊敬していることを付け加えておく。
このようにして、私は自分の”秘密の泉”を失うことになった。ここで始めて、他力本願でない、自分の力が試されることになった。如何にして、ゾウリムシを使えなくなった私がネオンテトラの初期飼料の問題を解決したのかについては次回に述べることにしたい。
この項を読んでくださり、熱帯魚の繁殖に興味をもたれた方には以下の本がお勧めです。
熱帯魚繁殖入門 / 東 博司
ニート、秘密の泉を見つけること
さて、時間が空いてしまい申し訳ないのだが、今日は熱帯魚編の続きについてお話ししたい。前回は、ネオンテトラの繁殖に挑戦し、産卵は簡単に成功したものの、初期飼料で失敗したことについてお話しした。今回は、ネオンテトラの初期飼料の問題を私がどのように解決したのかについて述べたい。
ネオンテトラの稚魚はグローライトテトラの稚魚と孵化時の大きさはほとんど変わらないのだが、口が小さく孵化したてのブラインでさえ、食べられないことは前回記した。やはり、世に言うインフゾリアが必要なのであろうか。インフゾリアというのは原生動物のことだそうである。現実を認識した私は、原生動物を研究している友人に相談することにした。私が在籍していた大学院には、有難い事にゾウリムシなどを研究材料としている研究室があったのである。ここに所属している友人に、最初に質問したことは、野外で大量に原生動物を採集できるであろうか?と言う事であった。彼は、季節に限っては可能かもしれないが、原生動物の大発生は様々な環境要因が関わっているのでめったに見られることではないし、野外での大量採集はほとんど期待できない、と答えた。さらに、香港では”秘密の泉”というのがあって、香港のネオンテトラ養殖業者はそこから毎日原生動物を採集して餌に使っているそうだ、と私が話すと、彼はそんなことはありえない、ときわめて強く否定した。そんなところがあるならば、”ネイチャー”に間違いなく載るくらいの大発見であると言うのである。もしも、仮に原生動物がある場所で大発生をしたとしても、数日後にはその個体群は急激に減少するのが通例で、とても養殖に使うほど安定供給はできないと言う。結局、彼の話を総合すると、野外採集で繁殖に用いるインフゾリアを賄う為には、その場所を探すのが一苦労で、うかうかすると私の大嫌いな”研究”をしなければならない羽目に陥りそうであった。
がっかりとした私に、友人は”俺のところに来れば、毎日ゾウリムシをくれてやるよ”と助け舟を出してくれた。品性下劣であった私は、喜んでこの友情に甘えることにした。今だからこそ言えるが、むしろこの申し出を期待して友人のところに行ったのである。原生動物の増殖は結構面倒で、友人は私のためにずいぶんと労力を裂くことになった。こうして、博士課程に進んだところでぜんぜん研究などしていなかった私は、さらに友人の研究を妨害することになった。
友人の沸かせてくれたゾウリムシはたいしたもので、これを与えるとネオンテトラの稚魚はすくすくと成長した。図に乗った私は、毎日毎日友人のところにゾウリムシを受け取るためだけに大学に出かけた。もちろん、自分の研究室になどめったに顔を出さなかった。こんなうまい話は長くは続かないのである。次回は、この話の顛末と、ようやく自分の力でインフゾリア問題を解決することについて述べたい。
この項を読んで頂いて熱帯魚の繁殖に興味をもたれた方には以下の本がお勧めです。
熱帯魚繁殖入門 / 東 博司
ネオンテトラの稚魚はグローライトテトラの稚魚と孵化時の大きさはほとんど変わらないのだが、口が小さく孵化したてのブラインでさえ、食べられないことは前回記した。やはり、世に言うインフゾリアが必要なのであろうか。インフゾリアというのは原生動物のことだそうである。現実を認識した私は、原生動物を研究している友人に相談することにした。私が在籍していた大学院には、有難い事にゾウリムシなどを研究材料としている研究室があったのである。ここに所属している友人に、最初に質問したことは、野外で大量に原生動物を採集できるであろうか?と言う事であった。彼は、季節に限っては可能かもしれないが、原生動物の大発生は様々な環境要因が関わっているのでめったに見られることではないし、野外での大量採集はほとんど期待できない、と答えた。さらに、香港では”秘密の泉”というのがあって、香港のネオンテトラ養殖業者はそこから毎日原生動物を採集して餌に使っているそうだ、と私が話すと、彼はそんなことはありえない、ときわめて強く否定した。そんなところがあるならば、”ネイチャー”に間違いなく載るくらいの大発見であると言うのである。もしも、仮に原生動物がある場所で大発生をしたとしても、数日後にはその個体群は急激に減少するのが通例で、とても養殖に使うほど安定供給はできないと言う。結局、彼の話を総合すると、野外採集で繁殖に用いるインフゾリアを賄う為には、その場所を探すのが一苦労で、うかうかすると私の大嫌いな”研究”をしなければならない羽目に陥りそうであった。
がっかりとした私に、友人は”俺のところに来れば、毎日ゾウリムシをくれてやるよ”と助け舟を出してくれた。品性下劣であった私は、喜んでこの友情に甘えることにした。今だからこそ言えるが、むしろこの申し出を期待して友人のところに行ったのである。原生動物の増殖は結構面倒で、友人は私のためにずいぶんと労力を裂くことになった。こうして、博士課程に進んだところでぜんぜん研究などしていなかった私は、さらに友人の研究を妨害することになった。
友人の沸かせてくれたゾウリムシはたいしたもので、これを与えるとネオンテトラの稚魚はすくすくと成長した。図に乗った私は、毎日毎日友人のところにゾウリムシを受け取るためだけに大学に出かけた。もちろん、自分の研究室になどめったに顔を出さなかった。こんなうまい話は長くは続かないのである。次回は、この話の顛末と、ようやく自分の力でインフゾリア問題を解決することについて述べたい。
この項を読んで頂いて熱帯魚の繁殖に興味をもたれた方には以下の本がお勧めです。
熱帯魚繁殖入門 / 東 博司
映画「マイ・フェア・レディ」のこと
映画のクチコミサイトが出来たと言うので私もこれにリンクしてみたい。私のお勧めは、なんと言っても”マイ・フェア・レディ”である。特に、女性に怒られやすい男性の方には、お勧めである。
もう随分と前、私がまだ大学生の時なのだが、当時つきあっていた彼女にこっぴどく罵られたことがあった。”貴方って本当に傲慢ね”と言うのである。当時の私は、彼女を大事に思い、常に彼女の意志を尊重していたつもりで、言ってしまえば、自分では”出来た”彼氏であると信じて疑わなかった。従って、”傲慢”と言われてもその意味が解らず、いたずらに的外れな御機嫌を取り、それに疲れると逆切れしていた。そんな時、NHKの映画劇場で”マイ・フェア・レディ”をたまたま見たのだが、その時始めて彼女の言っていた”傲慢”の意味を理解でき、人間関係の大事な何かを見つけた気がした。その意味で、”マイ・フェア・レディ”は、私がもっとも影響を受けた映画である。
この映画は余りにも有名なので、あらすじをここで述べるまでもないのだが、もっとも私にとって身につまされたシーンは無事に大使館デビューを果たし、帰ってきた時のヒギンズ教授とピッカリング大佐のやり取りを聞いて、その中でのイライザに対する無関心ぶりにイライザが怒り出すシーンである。当のヒギンズ教授はなぜイライザが怒っているのか、まるで理解できない。ヒギンズ教授の考えでは、イライザの大使館デビューはチョコレートと花屋さん開業資金のための単なるビジネスであり、イライザの努力に対する斟酌は必要がないのである。これは、まさに男性一般の論理である。しかし、イライザにとっては、確かにビジネスが最初の動機付けになったにせよ、努力の過程でむしろヒギンズ教授に対する愛と自己犠牲がモチベーションのほとんどを占めるようになっており、だからこそ、成功報酬として教授の思いやりを欲しているのである。そして、その思いやりを示さないヒギンズ教授は極めて”傲慢”に移るのである。
振り返って、当時の私は、彼女の行動のモチベーションがどこにあるかを理解していたとは言い難かった。だからこそ、”傲慢”だったのであると今は思う。今でもそうかもしれない。私の実家の行事に参加してもらう時など、どうしても、”夫婦なのだから相互の家の行事に参加するのは当然の義務だ”という感情が芽生えてしまう。義務として無感情に行うべきと言う点で全くビジネスライクであると言えよう。しかし、妻にとってはこれはまさに自己犠牲であり、ともすると、諍いの種になってしまう。私は、私が妻の心を斟酌せず、諍いになった時、”マイ・フェア・レディ”をいつも思い出して自分を諌めるのである。
もう随分と前、私がまだ大学生の時なのだが、当時つきあっていた彼女にこっぴどく罵られたことがあった。”貴方って本当に傲慢ね”と言うのである。当時の私は、彼女を大事に思い、常に彼女の意志を尊重していたつもりで、言ってしまえば、自分では”出来た”彼氏であると信じて疑わなかった。従って、”傲慢”と言われてもその意味が解らず、いたずらに的外れな御機嫌を取り、それに疲れると逆切れしていた。そんな時、NHKの映画劇場で”マイ・フェア・レディ”をたまたま見たのだが、その時始めて彼女の言っていた”傲慢”の意味を理解でき、人間関係の大事な何かを見つけた気がした。その意味で、”マイ・フェア・レディ”は、私がもっとも影響を受けた映画である。
この映画は余りにも有名なので、あらすじをここで述べるまでもないのだが、もっとも私にとって身につまされたシーンは無事に大使館デビューを果たし、帰ってきた時のヒギンズ教授とピッカリング大佐のやり取りを聞いて、その中でのイライザに対する無関心ぶりにイライザが怒り出すシーンである。当のヒギンズ教授はなぜイライザが怒っているのか、まるで理解できない。ヒギンズ教授の考えでは、イライザの大使館デビューはチョコレートと花屋さん開業資金のための単なるビジネスであり、イライザの努力に対する斟酌は必要がないのである。これは、まさに男性一般の論理である。しかし、イライザにとっては、確かにビジネスが最初の動機付けになったにせよ、努力の過程でむしろヒギンズ教授に対する愛と自己犠牲がモチベーションのほとんどを占めるようになっており、だからこそ、成功報酬として教授の思いやりを欲しているのである。そして、その思いやりを示さないヒギンズ教授は極めて”傲慢”に移るのである。
振り返って、当時の私は、彼女の行動のモチベーションがどこにあるかを理解していたとは言い難かった。だからこそ、”傲慢”だったのであると今は思う。今でもそうかもしれない。私の実家の行事に参加してもらう時など、どうしても、”夫婦なのだから相互の家の行事に参加するのは当然の義務だ”という感情が芽生えてしまう。義務として無感情に行うべきと言う点で全くビジネスライクであると言えよう。しかし、妻にとってはこれはまさに自己犠牲であり、ともすると、諍いの種になってしまう。私は、私が妻の心を斟酌せず、諍いになった時、”マイ・フェア・レディ”をいつも思い出して自分を諌めるのである。
FC2ブログを使ってみて良かったこと
私がブログを始めたのは人生の備忘録を単に作りたかったと言うのが理由であり、そのために40代の頭でもついていける簡単なサイトを探していた。幾つかのサイトを試してみたが、一長一短でちょっと敷き居が高く感じられていた。しかし、このサイトは、他のサイトに比べ、投稿した過去の記事の編集が容易にできるなど私が出会った中では最も使いやすいと感じている。また、背景のテンプレートが豊富なので、そうした点も初心者には有り難い。さらにアフィリエイトも様々な会社に対応している点が魅力だと思っている。あえて、一つだけ希望を述べるならば、Macにより対応して頂ければ完璧ではないだろうか。
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御立派な巨人、御立派に優勝を決めること
熱帯魚編を今日はお休みして、セリーグの優勝について私の考えをお話したい。まずは、タイトル通り、原監督率いる巨人が御立派にも優勝されました事につきまして、御立派なことでおめでとうございます。実際のところ、私はブログの名前にもあるように東京ヤクルトのファンなので、そして、今年のヤクルトが優勝するわけがないことはわかっていたので、正直どこが優勝してもあんまり関係はないのだが、やっぱりここだけは優勝してもらいたくはなかったのである。
そもそも、今年のペナントが始まる時点で、余程自球団に対して熱烈な愛を持ち、周りが見えないファン以外はセリーグの優勝は御立派な巨人だろうなと考えていたと思う。オフにあれだけ戦力を増強していたのであり、これで優勝を逃したらそっちの方がびっくりだったのである。小笠原、門倉の移籍はFAなので、なんとも思わないと言えば、嘘であるがそれでもまだ納得が出来た。しかし、谷の移籍については御立派なことで、としか言い様がなく、こんなことは普通はあり得ないのである。小久保の時もそうであったが、本当にいい加減にしてもらいたい。他チームの中心選手をなりふり構わず掻き集めるのはこのチームの御立派なところで今に始まったことではないのだが、それにしても近年のなりふり構わなさぶりは御立派すぎる。金銭トレードとか無償トレードとか御立派にも程があるのである。加えて、今期はピッチャー陣の整備のために尾花さんを買ってきて投壊の建て直しを成功させた。元々、他球団のドラフトに掛かりながらそれを断り続け、最後に希望枠で入団するなど御立派としか言い様のないやり方で入団した(何のためにドラフト制度があるのか解っているのであろうか)、才能だけはある投手がいるのであるから、尾花さんなら建て直せるのである。
さて、ペナントが始まると、予想通り、御立派な巨人は豊富な戦力で原監督の御立派な采配をマスキングして勝ち進んだ。交流戦が終わるまでは圧倒的であった。本当に御立派であった。風向きが変わったのは交流戦明けからであった。中日、阪神が猛追したからである。特に、阪神はあのJFK以外は貧弱極まる戦力で本当によく戦った。阪神の選手達は本当によく頑張ったと思う。結束力は個々の能力の足し算に勝ると言う、人々が最も好む集団の姿を具現化していた。私は、9月の上旬の東京ドームで阪神が巨人を3タテした時、阪神は絶対に優勝すると思った。
本当に不可解なことに、9月の下旬から急に阪神が連敗を開始した。私は神宮球場で9月21日に観戦したが、阪神ベンチは表現の仕様のない雰囲気であった。私の居た内野席から3塁側ベンチを見ると、まるで覇気がなかった。仲が悪い訳では無さそうだったが、まるでモチベーションが見られなかった。案の定、阪神は大敗した。私はヤクルトがとても勝てるとは思っていなかったので、もちろん嬉しかったにしろ、同時に何か腑に落ちないものがあった。その後、週刊誌で鳥谷選手の不倫記事が掲載されたと聞いた時、まっ先に”ああ、その手を使ったな”と思った。普通、訴訟などに対応するために写真週刊誌は発売前にターゲットに連絡するからである。邪推の要素を否定しきれないので、この件については確証がないことをここで明記しておくが、それでもあの報道はタイミングが良すぎるのである。そもそも、私が不審に思ったのは、なぜ”鳥谷選手”なのか?と言う点である。関西の事は知らないが、関東では鳥谷選手には申し訳ないが、ほとんど無名に近い選手である。私が知っているだけでも、このようなプライベートなスキャンダルなど、御立派な巨人の選手にもいるし、楽天のホームランバッターである選手、ソフトバンクの中心選手にもいる。彼等はニュースバリューとしては鳥谷選手よりも遥かに勝るのである。しかし、彼等のネタは出てこない。私が知っている程度の事をマスコミが知らないなど考えられないので、やはりあの報道には裏があると考えた方が自然であると思う。私の高校、大学時代の友人達で報道、出版関係に就職している者は何人もいるが、私の見方は間違っていないと言う。マスコミは常に情報を持っていているのだが、もっとも効果的な時、あるいは彼等にとって都合の良い時に、それを大衆に報道するのである。他にも奇怪な日程など不審なことは沢山あるが、紙面が長くなるのでここでは触れない。
今年の御立派な巨人の優勝で私の微かな希望は、CS、日本シリーズにも巨人が勝って、そのかわりに御立派な補強のために他球団を食い物にするのを控えてくれないかな、という事である。そうすれば、来年も少しは野球を楽しめるのである。そうでないと、ペタジーニを捕られたことをまた思い出さなければならないのである。
そもそも、今年のペナントが始まる時点で、余程自球団に対して熱烈な愛を持ち、周りが見えないファン以外はセリーグの優勝は御立派な巨人だろうなと考えていたと思う。オフにあれだけ戦力を増強していたのであり、これで優勝を逃したらそっちの方がびっくりだったのである。小笠原、門倉の移籍はFAなので、なんとも思わないと言えば、嘘であるがそれでもまだ納得が出来た。しかし、谷の移籍については御立派なことで、としか言い様がなく、こんなことは普通はあり得ないのである。小久保の時もそうであったが、本当にいい加減にしてもらいたい。他チームの中心選手をなりふり構わず掻き集めるのはこのチームの御立派なところで今に始まったことではないのだが、それにしても近年のなりふり構わなさぶりは御立派すぎる。金銭トレードとか無償トレードとか御立派にも程があるのである。加えて、今期はピッチャー陣の整備のために尾花さんを買ってきて投壊の建て直しを成功させた。元々、他球団のドラフトに掛かりながらそれを断り続け、最後に希望枠で入団するなど御立派としか言い様のないやり方で入団した(何のためにドラフト制度があるのか解っているのであろうか)、才能だけはある投手がいるのであるから、尾花さんなら建て直せるのである。
さて、ペナントが始まると、予想通り、御立派な巨人は豊富な戦力で原監督の御立派な采配をマスキングして勝ち進んだ。交流戦が終わるまでは圧倒的であった。本当に御立派であった。風向きが変わったのは交流戦明けからであった。中日、阪神が猛追したからである。特に、阪神はあのJFK以外は貧弱極まる戦力で本当によく戦った。阪神の選手達は本当によく頑張ったと思う。結束力は個々の能力の足し算に勝ると言う、人々が最も好む集団の姿を具現化していた。私は、9月の上旬の東京ドームで阪神が巨人を3タテした時、阪神は絶対に優勝すると思った。
本当に不可解なことに、9月の下旬から急に阪神が連敗を開始した。私は神宮球場で9月21日に観戦したが、阪神ベンチは表現の仕様のない雰囲気であった。私の居た内野席から3塁側ベンチを見ると、まるで覇気がなかった。仲が悪い訳では無さそうだったが、まるでモチベーションが見られなかった。案の定、阪神は大敗した。私はヤクルトがとても勝てるとは思っていなかったので、もちろん嬉しかったにしろ、同時に何か腑に落ちないものがあった。その後、週刊誌で鳥谷選手の不倫記事が掲載されたと聞いた時、まっ先に”ああ、その手を使ったな”と思った。普通、訴訟などに対応するために写真週刊誌は発売前にターゲットに連絡するからである。邪推の要素を否定しきれないので、この件については確証がないことをここで明記しておくが、それでもあの報道はタイミングが良すぎるのである。そもそも、私が不審に思ったのは、なぜ”鳥谷選手”なのか?と言う点である。関西の事は知らないが、関東では鳥谷選手には申し訳ないが、ほとんど無名に近い選手である。私が知っているだけでも、このようなプライベートなスキャンダルなど、御立派な巨人の選手にもいるし、楽天のホームランバッターである選手、ソフトバンクの中心選手にもいる。彼等はニュースバリューとしては鳥谷選手よりも遥かに勝るのである。しかし、彼等のネタは出てこない。私が知っている程度の事をマスコミが知らないなど考えられないので、やはりあの報道には裏があると考えた方が自然であると思う。私の高校、大学時代の友人達で報道、出版関係に就職している者は何人もいるが、私の見方は間違っていないと言う。マスコミは常に情報を持っていているのだが、もっとも効果的な時、あるいは彼等にとって都合の良い時に、それを大衆に報道するのである。他にも奇怪な日程など不審なことは沢山あるが、紙面が長くなるのでここでは触れない。
今年の御立派な巨人の優勝で私の微かな希望は、CS、日本シリーズにも巨人が勝って、そのかわりに御立派な補強のために他球団を食い物にするのを控えてくれないかな、という事である。そうすれば、来年も少しは野球を楽しめるのである。そうでないと、ペタジーニを捕られたことをまた思い出さなければならないのである。
ニート、いよいよネオンテトラの繁殖を始めること
前回は、ネオンテトラの繁殖の練習として、ゼブラダニオとグローライトテトラの繁殖を行ってみたことを述べた。今回は、いよいよネオンテトラの繁殖についてお話しする。
ネオンテトラの繁殖は難しいらしい、ということはショップさんの話から聞いていたものの具体的にどう難しいのか?という点はまるでわからなかったので、最初に情報を集めることにした。ネオンを初めて繁殖させたのは牧野さんであることを聞いたので、私は大学の図書館で牧野さんがお書きになった保育社の”原色熱帯魚図鑑”を探し出し調べてみると、なかなかすごいことが書いてある。なんでも産卵させるのがまず大変で、おまけに稚魚が死ぬほど小さいので初期飼料にブラインが使えないとのことであった。余談だが、この時代の保育社の図鑑はどれも大変に面白く、是非皆さんに読んでみて頂きたい。例えば、ノーベル賞学者の江崎玲央奈さんのお父様である江崎悌三さんは昆虫学者で特に蛾を専門とされており、”原色日本蛾類図鑑(上・下)”というのを保育社から出されている。この本など、マニアによるマニアのための図鑑といったところで、珍種の紹介には”垂涎の的である”とか、”この種を採集できたときには祝杯をあげる”など、現在の無味乾燥な図鑑とはかけ離れた表現が目白押しである。私は虫けらなどにはほとんど興味がないが、こうした図鑑を見ることは好きであった。当然、牧野さんの図鑑もこうしたある種の情熱が随所に見られる名著である。
さて、ネオンの繁殖の難しさが産卵と初期飼料によると知った私だったのであるが、この話にはいささか疑問に思うところがあった。というのは、そんなに繁殖の難しいネオンが一匹100円程度で売っているからである。繁殖が難しいということは日本に大量に輸入されるネオンはみんな現地で採集したものなのか?この疑問をショップさんにぶつけると、今はネオンはほとんど全て香港からの輸入で、養殖されたものであるという答えが返ってきた。なんでも、香港にはブラインよりも小さなインフゾリアという微生物がいつでもたくさん湧いている秘密の泉というのがあり、これを初期飼料に使っているらしいということである。この秘密の泉の話はどう考えても眉唾だと思ったが、それは置いておいて、私はこの返答を聞いて内心”香港でそんなにたくさん増やせるなら以外に簡単かもしれない”と思った。
ほかにもいろいろと熱帯魚関連の本やショップさんを回り、情報を集めた後、いよいよネオンの種親を10匹購入し、コリドラスの子供水槽に同居させることにした。ちびコリ水槽はブラインを餌にしていたので残り餌を食べてもらうためでもあった。2ヶ月もすると雌雄の区別がつき、メスは抱卵したようだったので、雌雄を分けて飼育することにした。そのほうが産卵しやすいと聞いていたからである。1ヵ月ほど雌雄を分けた後、繁殖用の30cm水槽を作り、産卵をさせることにした。調べた情報ではPHが6前後が産卵に好いらしく、私が住んでいるところは水道水のPHが6.8くらいなので普通の熱帯魚の飼育には適しているのだが、さすがにちょっと高いと思われた。そこで、私は初めてテトラのPHマイナスを使うことになった。PH以外のスペックはグローライトテトラの時と同じにした。
予想通りというべきか否か、導入された2ペアは簡単に産卵した。産卵後3日目には水槽のガラス壁に小さな小さな稚魚がたくさん張り付いた。6日目にはこれらが泳ぎだした。牧野さんが挑戦した野生個体とは違い、香港で累代飼育されている個体は簡単に産卵するように選択がかかっていると思われる。第一関門はクリアした。問題は初期飼料である。私は先に繁殖させた、ブラインを食べないと聞かされていたグローライトテトラの稚魚が、実際には孵化開始後15時間前後の小さなブラインは食べたように、ネオンもブラインを食べてくれることを期待した。しかし、まったくだめであった。稚魚は見る見るうちに数を減らし、やがて数匹を残してほぼ全滅した。まったく惨めな失敗であった。やはり、秘密の泉は必要なのである。そこで、私は自らの秘密の泉を求めることになった。次回は秘密の泉について述べることにする。
この項をお読みになって繁殖に興味をもたれた方には以下の本がお勧めです。
ネオンテトラの繁殖は難しいらしい、ということはショップさんの話から聞いていたものの具体的にどう難しいのか?という点はまるでわからなかったので、最初に情報を集めることにした。ネオンを初めて繁殖させたのは牧野さんであることを聞いたので、私は大学の図書館で牧野さんがお書きになった保育社の”原色熱帯魚図鑑”を探し出し調べてみると、なかなかすごいことが書いてある。なんでも産卵させるのがまず大変で、おまけに稚魚が死ぬほど小さいので初期飼料にブラインが使えないとのことであった。余談だが、この時代の保育社の図鑑はどれも大変に面白く、是非皆さんに読んでみて頂きたい。例えば、ノーベル賞学者の江崎玲央奈さんのお父様である江崎悌三さんは昆虫学者で特に蛾を専門とされており、”原色日本蛾類図鑑(上・下)”というのを保育社から出されている。この本など、マニアによるマニアのための図鑑といったところで、珍種の紹介には”垂涎の的である”とか、”この種を採集できたときには祝杯をあげる”など、現在の無味乾燥な図鑑とはかけ離れた表現が目白押しである。私は虫けらなどにはほとんど興味がないが、こうした図鑑を見ることは好きであった。当然、牧野さんの図鑑もこうしたある種の情熱が随所に見られる名著である。
さて、ネオンの繁殖の難しさが産卵と初期飼料によると知った私だったのであるが、この話にはいささか疑問に思うところがあった。というのは、そんなに繁殖の難しいネオンが一匹100円程度で売っているからである。繁殖が難しいということは日本に大量に輸入されるネオンはみんな現地で採集したものなのか?この疑問をショップさんにぶつけると、今はネオンはほとんど全て香港からの輸入で、養殖されたものであるという答えが返ってきた。なんでも、香港にはブラインよりも小さなインフゾリアという微生物がいつでもたくさん湧いている秘密の泉というのがあり、これを初期飼料に使っているらしいということである。この秘密の泉の話はどう考えても眉唾だと思ったが、それは置いておいて、私はこの返答を聞いて内心”香港でそんなにたくさん増やせるなら以外に簡単かもしれない”と思った。
ほかにもいろいろと熱帯魚関連の本やショップさんを回り、情報を集めた後、いよいよネオンの種親を10匹購入し、コリドラスの子供水槽に同居させることにした。ちびコリ水槽はブラインを餌にしていたので残り餌を食べてもらうためでもあった。2ヶ月もすると雌雄の区別がつき、メスは抱卵したようだったので、雌雄を分けて飼育することにした。そのほうが産卵しやすいと聞いていたからである。1ヵ月ほど雌雄を分けた後、繁殖用の30cm水槽を作り、産卵をさせることにした。調べた情報ではPHが6前後が産卵に好いらしく、私が住んでいるところは水道水のPHが6.8くらいなので普通の熱帯魚の飼育には適しているのだが、さすがにちょっと高いと思われた。そこで、私は初めてテトラのPHマイナスを使うことになった。PH以外のスペックはグローライトテトラの時と同じにした。
予想通りというべきか否か、導入された2ペアは簡単に産卵した。産卵後3日目には水槽のガラス壁に小さな小さな稚魚がたくさん張り付いた。6日目にはこれらが泳ぎだした。牧野さんが挑戦した野生個体とは違い、香港で累代飼育されている個体は簡単に産卵するように選択がかかっていると思われる。第一関門はクリアした。問題は初期飼料である。私は先に繁殖させた、ブラインを食べないと聞かされていたグローライトテトラの稚魚が、実際には孵化開始後15時間前後の小さなブラインは食べたように、ネオンもブラインを食べてくれることを期待した。しかし、まったくだめであった。稚魚は見る見るうちに数を減らし、やがて数匹を残してほぼ全滅した。まったく惨めな失敗であった。やはり、秘密の泉は必要なのである。そこで、私は自らの秘密の泉を求めることになった。次回は秘密の泉について述べることにする。
この項をお読みになって繁殖に興味をもたれた方には以下の本がお勧めです。
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ニート、卵生魚の繁殖を行ってみること
前回は、ネオンテトラの繁殖の前に練習として、ゼブラダニオとグローライトテトラを繁殖させてみようと思い立ったことをお話した。今回は、実際にこの2種を繁殖させたことについて述べようと思う。前から読んでくださっている方は、当初の目的、コリドラスを増やして小金を稼ごうという事から私の行動の軌跡がどんどんずれて行っていることに既にお気付きであろう。その通りで、今でもそうなのだが、ニートで幼児で一貫した考えのできない私はいつもその場で思い立った行動を熟慮せず直ちに行っているのである。このような人間の事を難しい言葉では”思想奔逸”と呼ぶらしい。
最初に、2種共に雌雄が分らないので、10匹づつ購入し、コリドラスの種親水槽に導入した。およそ2ヶ月後に雌雄の判別ができる程成長したので、繁殖を開始してみた。産卵水槽は水質調整など一切行わなかった。単に水道水を中和した25度の水を張っただけである。ゼブラダニオの繁殖水槽は底面にビー玉を一面に敷き詰めた。グロ−ライトテトラの水槽にはウィロモスを大人のこぶしほど入れただけであった。水槽にはテトラの通常サイズのスポンジフィルターを取り付け、ちょっと弱めにエアレーションしておいた。ライトは付けず、明るい部屋の隅に設置した。2種共に雌雄2ペアを産卵水槽に入れ、産卵行動を確認した。さすがに入門種と言われるだけあって、導入して数時間後には産卵を開始した。私は至極満足して種親を取り出し、孵化を待った。
さて、前回述べたように、繁殖にあたって私は1産卵水槽(規格の30cm水槽)当たり150匹以上の魚を取ることを課題とした。私は始め、産卵した卵の個数を数えて、大体の目安にできるのではないかと考えた。当たり前ではあるが、それはとんでもない間違いであった。初めて見るコリドラス以外の卵生魚の卵はゴミのように小さく、とても数えられるものではなかった。結局、正確な数が分らないまま、稚魚を育てることになった。孵化後、稚魚は2日程で自由遊泳を開始した。稚魚は両種共にとんでもなく小さかったが、なんとか孵化したてのブラインシュリンプを食べることが出来た。毎日の日課として5回餌を与え、さらには少しづつ水換えをしながら、この稚魚を育てることはとても楽しかった。
産卵後、2ヶ月程してから、稚魚達を60cm水槽に移すことにした。その時、私は初めて正確な稚魚の数を知ることが出来た。ゼブラダニオの稚魚はなんと300匹以上いた。ゼブラは簡単であったのである。一方、グロ−ライトテトラの稚魚は100には足りなかった。そこで、よせばいいのに、この後2回再チャレンジを行った。ペアを増やすよりも、ウィロモスの量を増やした方が、稚魚の数は増加することがわかった。結局、産んだそばから親に食べられていたのである。ウィロモスの量を増やし、厚さ5cm程に敷きつめると、2ペアの種親から150匹以上の稚魚を得ることが出来た。
カラシンの繁殖は私には合っていて、どの魚を増やすよりも楽しく感じられた。そこで、この後、結構色々なカラシンを繁殖させてみたが、まるで商売にはならなかった。ただ、自分が繁殖させた可愛いカラシンの群泳をぼーっと見ているのは大変楽しいひとときである。これを読んでくださっている皆さんもグローライトテトラなどは一度繁殖をされてみてはいかがだろうか。。例え、10匹くらいしか子供がとれなくても、その子供はきっと他のどんな魚よりも可愛いと感じられると思う。さて、卵生魚の繁殖の基本をこうして身に付けた私はいよいよネオンテトラの繁殖に挑戦することになった。次回はネオンテトラの繁殖について述べることにする。
この項を読んでくださって、繁殖に興味をもたれた方には以下の本がお勧めです。
最初に、2種共に雌雄が分らないので、10匹づつ購入し、コリドラスの種親水槽に導入した。およそ2ヶ月後に雌雄の判別ができる程成長したので、繁殖を開始してみた。産卵水槽は水質調整など一切行わなかった。単に水道水を中和した25度の水を張っただけである。ゼブラダニオの繁殖水槽は底面にビー玉を一面に敷き詰めた。グロ−ライトテトラの水槽にはウィロモスを大人のこぶしほど入れただけであった。水槽にはテトラの通常サイズのスポンジフィルターを取り付け、ちょっと弱めにエアレーションしておいた。ライトは付けず、明るい部屋の隅に設置した。2種共に雌雄2ペアを産卵水槽に入れ、産卵行動を確認した。さすがに入門種と言われるだけあって、導入して数時間後には産卵を開始した。私は至極満足して種親を取り出し、孵化を待った。
さて、前回述べたように、繁殖にあたって私は1産卵水槽(規格の30cm水槽)当たり150匹以上の魚を取ることを課題とした。私は始め、産卵した卵の個数を数えて、大体の目安にできるのではないかと考えた。当たり前ではあるが、それはとんでもない間違いであった。初めて見るコリドラス以外の卵生魚の卵はゴミのように小さく、とても数えられるものではなかった。結局、正確な数が分らないまま、稚魚を育てることになった。孵化後、稚魚は2日程で自由遊泳を開始した。稚魚は両種共にとんでもなく小さかったが、なんとか孵化したてのブラインシュリンプを食べることが出来た。毎日の日課として5回餌を与え、さらには少しづつ水換えをしながら、この稚魚を育てることはとても楽しかった。
産卵後、2ヶ月程してから、稚魚達を60cm水槽に移すことにした。その時、私は初めて正確な稚魚の数を知ることが出来た。ゼブラダニオの稚魚はなんと300匹以上いた。ゼブラは簡単であったのである。一方、グロ−ライトテトラの稚魚は100には足りなかった。そこで、よせばいいのに、この後2回再チャレンジを行った。ペアを増やすよりも、ウィロモスの量を増やした方が、稚魚の数は増加することがわかった。結局、産んだそばから親に食べられていたのである。ウィロモスの量を増やし、厚さ5cm程に敷きつめると、2ペアの種親から150匹以上の稚魚を得ることが出来た。
カラシンの繁殖は私には合っていて、どの魚を増やすよりも楽しく感じられた。そこで、この後、結構色々なカラシンを繁殖させてみたが、まるで商売にはならなかった。ただ、自分が繁殖させた可愛いカラシンの群泳をぼーっと見ているのは大変楽しいひとときである。これを読んでくださっている皆さんもグローライトテトラなどは一度繁殖をされてみてはいかがだろうか。。例え、10匹くらいしか子供がとれなくても、その子供はきっと他のどんな魚よりも可愛いと感じられると思う。さて、卵生魚の繁殖の基本をこうして身に付けた私はいよいよネオンテトラの繁殖に挑戦することになった。次回はネオンテトラの繁殖について述べることにする。
この項を読んでくださって、繁殖に興味をもたれた方には以下の本がお勧めです。
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